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居酒屋のレイアウト設計|厨房・客席・配膳動線の考え方

執筆者の写真: 株式会社 賽
株式会社 賽
4 日前
読了時間: 12分

更新日:1 日前

居酒屋のレイアウトを考える際、できるだけ多くの客席を確保したいと考える方は多いのではないでしょうか。

しかし、席数を増やすことだけを優先すると、通路が狭くなり、スタッフが料理を運びにくい、お客様が移動しにくい、厨房やドリンク場が混雑するといった問題が起こる可能性があります。


居酒屋の使いやすさは、客席の配置だけでなく、

厨房、ドリンク場、洗い場、収納、トイレ、配膳・下げ物の動線によって決まります。


また、給排水、ガス、電気、排気ダクトなどの設備条件もレイアウトに大きく関係します。


本記事では、開業後に使いやすい居酒屋をつくるためのレイアウト設計について、

店舗内装・設備工事を行う株式会社賽が解説します。

居酒屋に必要な主なスペース

居酒屋のレイアウトでは、主に次のスペースを配置します。

  • 入口・受付

  • 会計スペース

  • カウンター席

  • テーブル席

  • 個室・半個室

  • 厨房

  • ドリンク場

  • 洗い場

  • 配膳・提供スペース

  • 食材・酒類の保管場所

  • 冷蔵・冷凍設備

  • 食器・備品収納

  • スタッフスペース

  • トイレ

  • 清掃用具・廃棄物の保管場所

すべての場所を広く取ることはできません。

店舗面積、提供メニュー、客単価、スタッフ数などを確認し、営業上必要なスペースへ優先的に面積を配分します。


レイアウトを決める前に整理したいこと


図面へ客席や厨房機器を配置する前に、営業方法を具体化します。

  • 想定する客単価

  • 一人客と団体客の割合

  • 一日の想定客数

  • ピーク時の来店人数

  • カウンター・テーブル・個室の割合

  • 提供する料理

  • 主な調理方法

  • ドリンクの種類

  • 厨房・ホールのスタッフ数

  • テイクアウトの有無

  • ランチ営業の有無

  • 予約中心か飛び込み中心か

  • 将来的に席数や業態を変更する可能性


例えば、少人数客を中心とする居酒屋と、宴会や団体利用を中心とする居酒屋では、適切な席構成が異なります。

焼き物や揚げ物が多い店舗では厨房・排気設備の比重が大きくなり、ドリンク提供が多い店舗ではドリンク場の効率が重要になります。


3つの動線を分けて考える

居酒屋のレイアウトでは、次の3つの動線を整理します。

お客様の動線

入店→受付・案内→客席→トイレ→会計→退店

料理・ドリンクの動線

食材保管→仕込み→調理→盛り付け→提供→客席

下げ物・洗浄の動線

客席→下げ物→洗い場→乾燥→食器収納

この3つが同じ狭い通路へ集中すると、スタッフ同士やお客様との接触が起こりやすくなります。

特に、完成した料理を運ぶ動線と、使用済み食器を戻す動線が重なると、衛生面や作業効率にも影響します。

完全に別ルートを設けられない小規模店舗でも、料理を出す場所と下げ物を戻す場所を分けるなど、できる限り交差を減らします。

居酒屋 レイアウトイメージ
居酒屋 レイアウトイメージ

① 入口・受付・会計のレイアウト

入口付近は、お客様が最初と最後に利用する場所です。

次の点を考えて配置します。

  • 入店したお客様をスタッフが確認できるか

  • 待っているお客様が通路をふさがないか

  • 客席へ案内しやすいか

  • 会計中に入口をふさがないか

  • レジや予約情報がお客様から見えすぎないか

  • 電話対応をしながら店内を確認できるか

  • テイクアウトの受け渡しに対応できるか

小規模な居酒屋では、レジ専用の受付をつくらず、カウンターの一部を会計スペースとして利用する方法もあります。

ただし、料理やドリンクを提供する場所と会計場所が重ならないように注意が必要です。

② カウンター席のレイアウト

カウンター席は、一人客や少人数客を受け入れやすく、厨房との距離を近づけられることが特徴です。

カウンター設計で確認したいこと

  • お客様が座りやすいか

  • 隣席との距離を確保できるか

  • 料理やドリンクを置ける奥行きがあるか

  • スタッフが無理なく提供できるか

  • 厨房内の作業が見えすぎないか

  • 手元や食器の収納場所があるか

  • コンセントや配線が干渉しないか

  • お客様の荷物を置けるか

  • 清掃しやすい素材か

オープンキッチンにする場合は、調理の様子を店舗の魅力として見せられます。

一方、洗い場やゴミ箱、食材の箱など、見せたくない部分をお客様の視線から隠す計画も必要です。

③ テーブル席のレイアウト

テーブル席は、2名、4名、団体など幅広い人数に対応できます。

固定席ばかりにすると人数変更へ対応しにくくなるため、店舗の利用方法に応じて可動式テーブルを取り入れる方法があります。

テーブル席で確認したいこと

  • 椅子を引いても通路をふさがないか

  • スタッフが料理を提供できるか

  • 団体利用時にテーブルを連結できるか

  • お客様がトイレへ移動しやすいか

  • 隣席の会話や視線が気になりすぎないか

  • 荷物や上着を置けるか

  • 清掃や席の片付けを行いやすいか

図面上では通路が確保されていても、実際に椅子を引いた状態では狭くなる場合があります。椅子、荷物、配膳中のスタッフまで想定して確認します。

④ 個室・半個室のレイアウト

個室や半個室は、接待、会食、家族利用、団体客などの需要に対応できます。

一方で、間仕切りを増やすことで、空調、換気、照明、消防設備、スタッフの視認性に影響する可能性があります。

個室で確認したいこと

  • 人数変更に対応できるか

  • スタッフが料理を運びやすいか

  • 注文の呼び出し方法

  • 空調・換気が届くか

  • 照明の明るさを確保できるか

  • 避難経路を妨げないか

  • 消防設備に影響しないか

  • 清掃・片付けをしやすいか

  • 店内の状況を確認できるか

可動式の間仕切りを使用すれば、通常時は少人数席、予約時は団体席として利用できる場合があります。

ただし、建具の仕様や消防・深夜営業に関係する基準については、設計前に確認が必要です。

⑤ 厨房のレイアウト

厨房は、居酒屋の営業効率を大きく左右します。

厨房機器を空いている場所へ並べるのではなく、調理の順番に沿って配置します。

食材保管→下処理→調理→盛り付け→提供

厨房で確認したいこと

  • 食材の納品・保管を行いやすいか

  • 冷蔵庫から作業台へ移動しやすいか

  • 加熱機器と盛り付け場所が近いか

  • 複数のスタッフが作業できるか

  • 熱い鍋や料理を持って長く移動しないか

  • 火気の近くに危険なものがないか

  • 厨房機器の扉を開けられるか

  • 清掃・点検できるスペースがあるか

  • 給排水・ガス・電気を接続できるか

  • 排気フードの範囲に機器が収まるか

調理スタッフの人数と担当を想定し、作業場所が重なりすぎないように計画します。

⑥ ドリンク場のレイアウト

居酒屋では、料理より短時間に多くのドリンク注文が集中することがあります。

ドリンク場には、主に次の設備を配置します。

  • 製氷機

  • 冷蔵庫・コールドテーブル

  • ビールサーバー

  • シンク

  • ボトル・割り材

  • グラス収納

  • 作業台

  • 使用済みグラスの一時置き場

グラスを取る、氷を入れる、飲料を注ぐ、提供するという動きを、少ない移動で完結できる配置が理想です。

厨房と同じ場所にドリンク場を設ける場合は、料理担当とドリンク担当の動線が重ならないか確認します。

⑦ 配膳・提供スペース

完成した料理をホールスタッフへ渡す場所を設けることで、厨房内と客席側の役割を分けやすくなります。

  • 完成した料理の一時置き場

  • 注文内容の確認

  • 箸・調味料・取り皿

  • 配膳トレー

  • 追加注文の受け渡し

  • 下げ物と分離できるか

厨房の出口付近が狭いと、スタッフが集中して動きにくくなります。

料理を出す場所と、使用済み食器を戻す場所を分けると、混雑を抑えやすくなります。

⑧ 洗い場のレイアウト

洗い場には、客席から多くの食器やグラスが戻ってきます。

調理中の食材や完成した料理と交差しにくい位置へ配置することが重要です。

洗い場で確認したいこと

  • 下げ物を置けるか

  • 食器とグラスを分けられるか

  • 食器洗浄機を設置できるか

  • 洗浄後の食器を乾燥・収納できるか

  • 給排水・給湯を確保できるか

  • ゴミを分別できるか

  • 調理スペースへ水が飛び散らないか

  • スタッフの移動を妨げないか

洗い場が狭すぎると、使用済み食器が積み重なり、営業中の作業効率や衛生管理に影響します。

⑨ 収納・冷蔵・酒類保管

居酒屋では、食材、酒類、食器、調理器具、消耗品など、多くのものを保管します。

  • 常温食材

  • 冷蔵・冷凍食材

  • 酒類

  • ビール樽

  • 食器・グラス

  • 調理器具

  • 紙ナプキン・割り箸

  • 清掃用品

  • スタッフの私物

  • 予備のテーブル・椅子

  • 段ボール・ゴミ

収納が不足すると、通路や厨房へ物が置かれ、作業や清掃の妨げになります。

使用頻度が高いものは作業場所の近くに配置し、在庫や予備品は別の収納へまとめます。

⑩ トイレのレイアウト

トイレは客席から利用しやすく、厨房を通らずに移動できる場所へ配置します。

次の点も確認します。

  • 扉を開けたときに客席から内部が見えないか

  • 待っている人が通路をふさがないか

  • 手洗い設備があるか

  • 換気できるか

  • 清掃用具を保管できるか

  • 給排水工事が可能か

  • 段差や扉の開閉に問題がないか

トイレを新設・移設する場合は、給排水と換気を伴うため、工事費へ大きく影響することがあります。

給排水から考えるレイアウト

厨房、シンク、製氷機、食器洗浄機、手洗い、トイレなどには給排水が必要です。

既存の排水管から離れた場所へ厨房を設けると、配管延長や床上げが必要になる可能性があります。

  • 既存配管の位置

  • 排水勾配

  • 配管口径

  • 床下スペース

  • グリストラップ

  • 給湯器

  • メンテナンス方法

見た目だけで厨房位置を決めず、施工可能性と工事費を確認しましょう。

ガス・電気から考えるレイアウト

ガスコンロ、フライヤー、焼き台、冷蔵庫、製氷機など、厨房機器にはガスまたは電気が必要です。

機器を決める際は、次の内容を確認します。

  • ガス容量・配管

  • 電気容量・分電盤

  • 必要な電圧

  • 専用回路

  • コンセント位置

  • 給湯器や空調を含む同時使用量

  • 将来機器を増やせるか

厨房機器を先に購入すると、物件設備と合わず設置できない可能性があります。


排気・空調から考えるレイアウト

加熱機器の位置は、排気フードやダクト経路と関係します。

厨房から建物外部までの排気経路が長くなると、工事費や必要な設備が増える可能性があります。

また、排気量に対して給気が不足すると、空調効率や扉の開閉に影響する場合があります。

客席に個室や間仕切りを設ける場合も、各スペースへ空調・換気が届くか確認しましょう。


店舗規模別のレイアウト

居酒屋 レイアウトイメージ
居酒屋 レイアウトイメージ

10坪前後の小規模居酒屋

少人数で営業する店舗では、カウンターを中心にしたレイアウトが考えられます。

  • 厨房から直接料理を提供する

  • ドリンク場をコンパクトにまとめる

  • 会計場所をカウンターの一部に設ける

  • 既存給排水の近くに厨房を配置する

  • 収納を壁面・カウンター下へ確保する

限られた面積では、無理に席数を増やさず、少人数で営業しやすい動線を優先します。

15~20坪前後の居酒屋

カウンターとテーブル席を組み合わせやすい規模です。

  • 一人客とグループ客の両方に対応する

  • 厨房とドリンク場の役割を整理する

  • 配膳・下げ物の動線を分ける

  • 可動式テーブルで人数変更に対応する

  • 必要に応じて半個室を設ける

20坪以上の居酒屋

団体席や個室を設けやすくなりますが、厨房から客席までの移動距離が長くなる可能性があります。

  • 配膳拠点を設ける

  • 客席エリアごとに動線を整理する

  • ドリンク提供の場所を検討する

  • スタッフが遠回りしない配置にする

  • トイレや避難経路を確認する

  • 空調・換気が各エリアへ届くようにする


居酒屋レイアウトで起こりやすい失敗

客席を増やしすぎる

椅子を引いた状態で通路が狭くなり、配膳やお客様の移動が難しくなることがあります。

厨房を小さくしすぎる

ピーク時に調理スタッフが動けず、料理の提供が遅れる可能性があります。

ドリンク場を厨房の奥に置く

ホールスタッフが厨房内へ何度も入り、調理動線と重なる場合があります。

下げ物の場所を考えていない

使用済み食器が配膳口や作業台へ集中し、完成した料理と接近する可能性があります。

収納が足りない

食材や酒類、段ボールなどが通路に置かれ、営業や清掃の妨げになります。

排気ダクトを後から検討する

希望する加熱機器を置けない、天井や客席側へ大きなダクトが露出するといった問題が起こる場合があります。

個室をつくりすぎる

空調、換気、消防設備、スタッフの視認性に影響し、工事費も増える可能性があります。

居酒屋の設計・内装・設備工事は株式会社賽へ

株式会社賽では、居酒屋の物件確認からレイアウト、内装、厨房・設備施工まで一括して対応しています。

内装、厨房、給排水、電気、ガス、空調を別々に考えるのではなく、一つのレイアウトの中でまとめて調整できることが株式会社賽の強みです。

大阪を拠点に全国対応

物件と営業内容を確認し、必要なレイアウトや設備工事をご案内します。

まとめ|席数だけでなく営業動線から考えましょう

居酒屋のレイアウトは、客席をできるだけ多く配置すればよいわけではありません。

  • お客様の動線

  • 料理・ドリンクの提供動線

  • 下げ物・洗浄の動線

  • 厨房スタッフの作業動線

  • 給排水

  • ガス・電気

  • 排気・空調

  • 収納

  • 保健所・消防関係の基準

これらをまとめて計画することが重要です。


居酒屋の開業・移転・改装をご検討の方は、物件を契約する前に株式会社賽までご相談ください。

店舗内装・厨房・設備工事の視点から物件を確認し、開業後に使いやすい居酒屋づくりをご提案します。


よくあるご質問

Q. 物件契約前でもレイアウトを相談できますか?

はい。物件資料や図面をもとに、希望する厨房・客席を配置できるか確認します。正確な判断には現地調査が必要になる場合があります。

Q. 小さな居酒屋のレイアウトにも対応できますか?

はい。少人数で営業する店舗についても、カウンター、厨房、ドリンク場、収納を整理し、限られた面積を活用したレイアウトをご提案します。

Q. 個室のある居酒屋もつくれますか?

はい。利用人数、配膳動線、空調、換気、照明、消防設備などを確認しながら計画します。

Q. 厨房機器の配置も相談できますか?

はい。提供メニュー、調理方法、スタッフ人数に合わせて、必要な機器と給排水・ガス・電気・排気設備を整理します。

Q. 居抜き物件のレイアウト変更にも対応できますか?

はい。既存の厨房、配管、ダクト、空調、客席造作を確認し、残す部分と変更する部分をご提案します。

Q. 大阪以外でも工事を依頼できますか?

はい。株式会社賽では、大阪を拠点に全国の店舗内装・設備工事へ対応しています。所在地、工事内容、開業時期などを確認して対応方法をご案内します。

※飲食店の施設基準や必要な消防設備などは、所在地、建物、店舗面積、収容人数、営業内容によって異なります。本記事は一般的なレイアウト・設備計画を紹介するものであり、許可や検査結果を保証するものではありません。実際の設計・営業については、管轄する保健所、消防署などへご確認ください。

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