焼き鳥屋開業までの流れ|物件選び・営業許可・内装工事を解説

更新日:1 日前
焼き鳥屋を開業するには、メニューや仕入れ先を決めるだけでなく、焼き台から発生する煙・熱・油・臭いを処理できる店舗をつくる必要があります。
特に注意したいのが物件選びです。
家賃や立地が希望に合っていても、排気ダクトを屋外まで通せない、ガス容量が足りない、十分な給気を確保できないといった理由で、予定していた営業が難しくなることがあります。
この記事では、店舗内装と設備工事を行う株式会社賽が、焼き鳥屋を開業するまでの流れと、物件契約前に確認したいポイントを解説します。
結論|焼き鳥屋の開業は物件契約前の設備確認が重要
焼き鳥屋の開業で特に重要なのは、次の5点です。
炭火・ガス・電気など、使用する焼き台を決める
煙と臭いを排出できる経路を確認する
排気量に見合う給気と空調を計画する
火気設備に応じた防火・消防対策を確認する
厨房機器と客席を含む営業動線を設計する
これらは内装デザイン完成後に追加するものではなく、物件選びと同時に検討する必要があります。
焼き鳥屋開業までの流れ
段階 | 主な内容 |
1.事業計画 | 業態、客単価、席数、営業時間、資金計画 |
2.メニュー計画 | 串、炭火・ガス、サイドメニュー、ドリンク |
3.物件探し | 立地、賃料、排気、給気、ガス、電気、防音 |
4.契約前調査 | 設備容量、ダクト経路、消防、工事区分 |
5.設計・見積り | 厨房、客席、カウンター、設備、内装 |
6.許可・届出確認 | 保健所、消防署、警察署など |
7.内装・設備工事 | 解体、造作、厨房、電気、ガス、空調、換気 |
8.検査・開業準備 | 行政検査、機器試運転、清掃、研修、仕入れ |
9.オープン | 営業開始、設備調整、保守・清掃 |
1.店舗コンセプトと営業方法を決める
最初に、どのような焼き鳥屋にするかを具体化します。
カウンター中心の小規模店
ファミリーやグループ向け店舗
高級感のあるコース中心店
居酒屋型の大衆焼き鳥店
テイクアウトを併設する店舗
炭火焼き、ガス焼き、電気式
業態によって、必要な席数、厨房面積、排煙能力、内装の雰囲気が変わります。
客単価と想定回転数から売上目標を立て、家賃、人件費、原価、水道光熱費、広告費、返済、修繕費を含めて資金計画を作成します。
2.提供メニューから厨房設備を決める
焼き鳥屋では、串を焼く設備だけでなく、仕込み、冷蔵保管、洗浄、揚げ物、炊飯、ドリンク提供まで考えます。
主な設備候補は次のとおりです。
焼き台
焼き台用フード・排気ダクト
冷蔵庫・冷凍庫
コールドテーブル
製氷機
シンク・従業員用手洗い
作業台・串打ちスペース
食器洗浄機
フライヤー・ガスレンジ・炊飯器
グリストラップ
食材・串・炭の収納
炭を使用する場合は、炭の保管場所、着火、灰や燃え殻の安全な処理まで計画します。
メニューを後から増やすと、厨房機器だけでなく、ガス、電気、給排水、換気容量が不足する可能性があります。開業時のメニューに加え、将来提供したい料理も整理しておくことが大切です。
3.焼き鳥屋に適した物件を探す
排気ダクトを設置できるか
焼き鳥屋の物件選びで最も重要な項目の一つです。
煙や臭いをどこへ排出するか、既存ダクトを再利用できるか、屋上まで延長する必要があるかを確認します。排気口の近くに住宅、窓、給気口、隣接店舗がある場合、臭いや煙によるトラブルにつながる可能性があります。
ダクトを外壁へ取り付けるには貸主や管理会社の承諾が必要です。外壁工事が禁止されている物件や、指定業者による工事が必要な物件もあります。
給気を確保できるか
排気ファンで大量の空気を外へ出す場合、同じ量に見合う空気を店内へ取り入れる必要があります。
給気が不足すると、入口扉が重い、隙間風が発生する、排煙しにくい、空調が効かないといった問題が起こることがあります。
排気だけでなく、給気口の位置と量を同時に計画します。
ガス・電気容量は足りるか
使用する焼き台、フライヤー、炊飯器、冷蔵庫、製氷機、食器洗浄機、空調設備の仕様をもとに、ガスと電気の容量を確認します。
既存配管があるだけで十分とは限りません。必要な号数や消費量を計算し、供給会社や設備業者へ確認します。
給排水とグリストラップ
厨房位置と既存の給排水管が離れていると、床上げや配管延長が必要になり、工事費が増える場合があります。
グリストラップの有無、容量、清掃方法、排水の流れ、臭い、詰まり、漏水跡も確認します。
近隣と建物条件
上下左右のテナント、住宅との距離、営業時間、搬入、ごみ置場、看板、共用部、工事時間を確認します。
昼間の内見だけでなく、営業予定の夕方から夜にも周辺を確認すると、人通りや近隣環境を把握しやすくなります。
4.居抜き物件で確認すること
焼き鳥屋や居酒屋の居抜き物件でも、既存設備をそのまま使用できるとは限りません。
焼き台とフードの寸法・能力
排気ファンとダクト内部の油汚れ
防火ダンパーなどの状態
空調機器の年式・能力・異音
ガス管とメーター容量
冷蔵庫・製氷機の年式と動作
給排水・グリストラップの状態
消防設備と避難経路
厨房床・壁・天井の清掃性
機器の所有権、修理責任、撤去責任
造作譲渡料が安くても、ダクト清掃、空調交換、厨房機器の修理が重なると、スケルトン物件との差が小さくなることがあります。
物件価格ではなく、開業に必要な改装費を含む総額で比較します。
5.必要な営業許可・届出を確認する
飲食店営業許可
焼き鳥や酒類を調理・提供する店舗では、原則として食品衛生法に基づく飲食店営業許可を確認します。
厨房の区画、シンク、従業員用手洗い、給湯、冷蔵設備、食器や食材の保管、トイレなどについて施設基準があります。基準は自治体や施設条件によって異なるため、工事前に管轄保健所へ図面を持参して相談します。
また、店舗ごとに食品衛生責任者を置く必要があります。
消防関係の届出・設備
テナントへの入居や内装工事、火気設備の設置、収容人数などにより、消防署への届出や確認が必要になることがあります。
焼き台、フード、ダクト、内装材、消火器、自動火災報知設備、誘導灯、避難経路などを、工事開始前に確認します。
炭火やガス火を使用する場合は、焼き台周辺の可燃物との距離や防熱、火の粉、油脂の付着、日常清掃まで含めた対策が重要です。
深夜に酒類を中心として提供する場合
午前0時以降に酒類を中心として提供する営業では、営業内容に応じて「深夜における酒類提供飲食店営業」の届出が必要になる可能性があります。
ただし、主食を中心とする営業か、酒類提供が中心かなど、実際の営業内容によって判断されます。営業時間や接客内容も整理し、所轄警察署や行政書士へ確認します。
6.厨房と客席のレイアウトを設計する
焼き鳥屋では、次の動線を分けて考えます。
食材の搬入・冷蔵保管
下処理・串打ち
焼き・盛り付け
客席への提供
下げ膳・洗浄
ごみ・灰の処理
生の鶏肉を扱う場所と、完成した料理や食器の動線が交差しないように計画します。
カウンター越しに焼き場を見せる店舗では、ライブ感が魅力になります。一方で、煙、熱、油、火の粉がお客様側へ流れないよう、フードの位置、給排気、カウンター寸法を調整します。
7.焼き鳥屋らしい内装をつくる
焼き鳥屋の内装では、木、左官、タイル、金属、暖色照明などがよく使われます。ただし、焼き場周辺は油やすすが付着しやすいため、清掃しやすさ、不燃性、交換・補修のしやすさも重要です。
高級店では素材と照明の陰影を活かし、大衆店では看板、活気、メニューの見やすさを重視するなど、客単価と営業スタイルに合わせます。
入口、カウンター、焼き場など、お客様の記憶や写真に残る場所へ予算を集中する方法もあります。
8.工事からオープンまで
設計と行政確認を進めた後、解体、設備配管、空調・換気、電気・ガス、厨房、内装、看板、消防設備の順序を調整して施工します。
完成後は次の確認を行います。
実際に火を入れて確認することが重要です。
焼き鳥屋開業でよくある失敗
契約後に排気ダクトを設置できないと分かる
外壁や屋上が共用部に当たり、貸主承諾や指定工事が必要になることがあります。
排気だけ強くして給気が不足する
煙が抜けにくく、扉や空調にも影響します。給排気をセットで計画します。
焼き台の変更でガス容量が足りなくなる
焼き台と厨房機器の仕様を確定し、同時使用量を確認します。
居抜きのダクト内部が油で汚れている
外観だけでなく、ファン、フード、ダクトの清掃・点検状況を確認します。
客席を増やしすぎて仕込みと配膳が滞る
売上席数だけでなく、串打ち、焼き、提供、洗浄に必要な面積を確保します。
臭いについて近隣とトラブルになる
排気口の位置、脱臭方法、営業時間、清掃・維持管理まで契約前に検討します。
株式会社賽が物件契約前に確認すること
株式会社賽では、焼き鳥屋の開業相談を受けた際、次の項目を確認します。
炭火・ガス・電気など焼き台の種類
席数、客単価、営業時間、提供メニュー
既存フード・ファン・ダクトの状態
排気ルートと排気口周辺
給気の位置と必要量
ガス・電気容量
給排水・給湯・グリストラップ
空調能力と厨房排熱
焼き場の防熱・防火・清掃性
食材保管、串打ち、焼き、提供、洗浄動線
炭、灰、油、ごみの保管と搬出
消防設備と避難経路
看板、搬入、工事時間、指定業者
既存設備の所有権と原状回復
予算とオープン予定日
図面上の確認だけでなく、既存設備と建物条件を現地で調査し、内装・厨房・設備を一体で検討します。
焼き鳥屋の開業・内装工事は株式会社賽へ

株式会社賽では、大阪を拠点に全国の飲食店・焼き鳥屋の店舗工事へ対応しています。
物件契約前の現地調査
店舗デザイン・設計
カウンター・客席・収納の造作
厨房機器の配置と厨房工事
排気ダクト・給気・空調・換気工事
電気・ガス・給排水設備工事
防火・消防設備に関する関係業者との調整
居抜き改装、部分改装、スケルトンからの新装
オープン日から逆算した施工管理
見た目を整えるだけでなく、実際に煙を排出できるか、厨房が動きやすいか、清掃と維持管理を続けられるかまで考えて店舗をつくります。
候補物件がある方は、契約前に募集資料、図面、写真をお送りください。施工会社の視点から確認項目を整理します。
よくあるご質問
Q.焼き鳥屋は居抜き物件の方が安く開業できますか?
既存の厨房、空調、排煙ダクト、ガス設備を再利用できれば費用を抑えられる可能性があります。ただし、設備の劣化や能力不足、清掃・修理費を含めて比較する必要があります。
Q.炭火焼きができる物件か確認してもらえますか?
はい。貸主・管理会社の条件、排煙、給気、火気設備、消防上の確認事項などを整理します。最終的な使用可否は関係機関や建物管理者への確認が必要です。
Q.排気ダクト工事だけでも相談できますか?
はい。既存設備、排気経路、近隣環境、必要風量などを確認したうえでご提案します。
Q.飲食店営業許可を意識した厨房設計に対応できますか?
はい。管轄保健所へ確認する内容を整理し、必要設備を図面・施工へ反映します。申請代理や法的判断が必要な場合は行政書士などの専門家と連携します。
Q.大阪以外でも依頼できますか?
はい。株式会社賽は大阪を拠点に、関西・関東を含む全国の店舗内装・設備工事へ対応しています。
まとめ|焼き鳥屋は排気・給気・火気設備から考える
焼き鳥屋の開業では、立地や内装デザインだけでなく、焼き台、排煙ダクト、給気、空調、ガス・電気容量、防火対策を物件契約前に確認することが重要です。
特に、煙・熱・臭いを適切に処理できるかどうかは、営業の快適性だけでなく、近隣との関係や設備の維持にも影響します。
株式会社賽では、候補物件の確認から店舗デザイン、厨房、設備、内装施工までワンストップでご相談いただけます。焼き鳥屋の新規開業、居抜き改装、移転、リニューアルをご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。
参考情報
大阪市「飲食店等の食品衛生法に基づく営業許可」https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000537192.html
日本政策金融公庫「創業の手引+(飲食業)」https://www.jfc.go.jp/n/finance/sougyou/pdf/sougyou_tebiki_insyoku2509.pdf
※必要な許可・届出、消防設備、施設基準は、地域、建物、営業内容、使用機器によって異なります。管轄保健所、消防署、警察署、行政書士、設備有資格者などへ個別に確認してください。
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