美容室のレイアウト設計|セット面・シャンプー台・動線の考え方

更新日:2 日前
美容室のレイアウトを考えるとき、
セット面やシャンプー台を何台設置できるかだけで判断していませんか?
美容室の使いやすさは、席数だけでなく、お客様とスタッフの動線、シャンプー台までの移動、薬剤やタオルの収納、給排水、電気、照明などによって決まります。
席数を増やすことを優先しすぎると、スタッフが動きにくくなったり、お客様同士の距離が近くなったりする可能性があります。
反対に、十分な広さがあっても、設備の配置が施術の流れに合っていなければ、営業中に無駄な移動が増えてしまいます。
本記事では、使いやすく居心地のよい美容室をつくるためのレイアウト設計について、
店舗内装・設備工事を行う株式会社賽が解説します。
美容室に必要なスペース
美容室のレイアウトでは、主に次のスペースを配置します。
入口・受付
待合スペース
セット面
シャンプースペース
カラー・薬剤調合スペース
タオル・美容器具の収納
消毒設備
洗濯機・乾燥スペース
スタッフルーム
商品陳列スペース
トイレ
清掃用具・廃棄物の保管場所
すべてを独立した部屋にする必要はありません。
店舗面積、スタッフ数、施術内容に応じて、兼用できる場所と区分が必要な場所を整理します。
美容室のレイアウトで最初に決めたいこと
平面図へ設備を配置する前に、営業方法を具体的にします。
スタイリストは何名か
アシスタントを配置するか
セット面を何席設けるか
シャンプー台を何台設置するか
同時に何名を施術するか
カット・カラー・パーマの比率
個室や半個室を設けるか
店販商品をどの程度扱うか
将来的にスタッフを増やすか
一人で営業する時間があるか
現在のスタッフ数だけで設計すると、採用後にセット面や収納が不足することがあります。
一方、将来を考えて設備を増やしすぎると、開業費用が大きくなり、使わないスペースが生まれる可能性があります。
現在の営業計画と将来の拡張性の両方を考えて、必要な席数と設備を決めることが重要です。
施術の流れから動線を考える
美容室のお客様は、一般的に次の順番で店内を移動します。
入店
受付
待合
セット面
シャンプー台
セット面へ戻る
会計
退店
スタッフは、この間に次のような動きを繰り返します。
お客様の案内
カウンセリング
カット
薬剤の準備
シャンプー
タオルや器具の交換
清掃
会計
次のお客様の準備
お客様の動線とスタッフの作業動線が頻繁に交差すると、店内が混雑しやすくなります。
セット面、シャンプー台、薬剤スペース、タオル収納を施術順に配置し、スタッフの移動を短くすることがポイントです。
① 入口・受付のレイアウト
受付は、お客様が最初と最後に利用する場所です。
次の点を考えて配置します。
入店したお客様をすぐ確認できるか
会計中に入口をふさがないか
待合スペースへ案内しやすいか
予約表やレジをお客様から見えすぎないか
電話や受付対応をしながら店内を確認できるか
商品を自然に見てもらえるか
コートや荷物を預かりやすいか
受付カウンターを大きくしすぎると、セット面や待合スペースを圧迫します。
小規模な美容室では、受付、会計、商品陳列、収納を一つの造作にまとめる方法もあります。
② 待合スペースのレイアウト
待合スペースは、受付から案内しやすく、施術中のお客様の移動を妨げない場所に配置します。必要な広さは、予約方法や同時来店数によって変わります。
完全予約制で待ち時間が少ない美容室では、待合をコンパクトにできます。一方、家族での来店や付き添いが多い美容室では、複数名が利用できるスペースが必要です。
待合スペースでは、次の点を確認します。
入口や会計の邪魔にならないか
セット面のお客様と目線が合いすぎないか
荷物を置けるか
商品陳列と組み合わせられるか
混雑時にも通路を確保できるか
③ セット面の配置
セット面は、美容室の中心となる場所です。
配置方法には、壁面型、対面型、島型、半個室型などがあります。
壁面型
壁に沿ってミラーと椅子を配置する方法です。
小規模な美容室でも取り入れやすく、中央に通路を確保しやすいことが特徴です。
対面型・島型
店内中央にセット面を設け、両側から使用する方法です。
席数を確保しやすい一方、コンセントの配線方法やお客様同士の視線、スタッフの移動を考える必要があります。
半個室型
間仕切りなどを使用し、席ごとの独立性を高める方法です。
プライベート感を演出できますが、壁や仕切りを増やすと圧迫感が出たり、空調や照明が届きにくくなったりする場合があります。
セット面を配置するときは、椅子だけでなく、スタッフが周囲を移動する範囲、ワゴン、荷物、コンセントまで含めて考えます。
セット面を詰め込みすぎない
セット面を増やせば、一度に対応できるお客様の数は増えます。
しかし、スタッフ数や予約数に対して席数が多すぎると、使用しない席のために作業スペースや収納が狭くなる可能性があります。
席数を決めるときは、次の項目を確認しましょう。
同時に施術する人数
スタッフの人数
一席あたりの作業範囲
ワゴンを置く位置
隣席との距離
お客様の荷物置き場
ドライヤーのコード
清掃のしやすさ
将来的な増席の可能性
④ シャンプー台のレイアウト
シャンプー台は、給水、給湯、排水、電源などが関係するため、早い段階で位置を決める必要があります。
シャンプースペースでは、次の点を確認します。
セット面から移動しやすいか
スタッフが後方や側面に立てるか
シャンプーワゴンを置けるか
タオルや薬剤へ手が届くか
給排水を接続できるか
排水勾配を確保できるか
給湯能力が足りるか
他のお客様からの視線を抑えられるか
リラックスできる照明・音環境か
清掃・メンテナンスを行えるか
シャンプー台を店舗の奥へ配置すると落ち着いた空間をつくりやすくなりますが、給排水管から遠くなると工事範囲が広がることがあります。
デザインと設備工事費の両方を確認しながら配置を決めましょう。
シャンプー台の台数はどう決める?
必要な台数は、セット面数だけでは判断できません。
カラー・パーマのお客様が多いか
シャンプーを伴うメニューの比率
スタッフ数
予約の重なり方
一台あたりの使用時間
将来の採用予定
などをもとに考えます。
台数が少なすぎると施術が滞り、多すぎると設備費や給湯能力、店舗面積が必要になります。実際の予約と施術の流れを想定して決めることが大切です。
⑤ カラー・薬剤調合スペース
カラー剤やパーマ剤の調合スペースは、セット面とシャンプー台の両方から移動しやすい位置が適しています。
次の設備を検討します。
作業台
薬剤収納
シンク
手袋などの消耗品収納
使用済み器具の一時置き場
タオル収納
換気設備
手元照明
汚れに強く清掃しやすい仕上げ
お客様から見える場所に設ける場合は、作業性だけでなく整理された状態を保ちやすい収納計画も重要です。
⑥ タオル・器具・消耗品の収納
美容室では、見た目以上に多くの収納が必要です。
清潔なタオル
使用済みタオル
クロス
シャンプー・薬剤
美容器具
清掃用品
スタッフの私物
店販商品
在庫
段ボールや廃棄物
清潔なものと使用済みのものを分けて管理し、営業中に通路や床へ物が出ないように計画します。収納は「空いている場所につくる」のではなく、使用する場所の近くへ配置することがポイントです。
⑦ 洗濯機・乾燥スペース
タオルを店舗内で洗濯する場合は、洗濯機・乾燥機の設置場所を確保します。
給水・排水
電源
防水対策
換気
機器の振動・騒音
洗濯物を仕分ける場所
清潔なタオルを畳む場所
メンテナンススペース
などを確認します。
お客様から見えにくく、スタッフが作業しやすい位置に配置しましょう。
⑧ トイレの配置
トイレは、客席やシャンプースペースから利用しやすく、施術動線を妨げない場所に配置します。
新設・移設する場合は、給排水と換気設備が必要です。
既存のトイレを利用する場合も、扉の開閉、手洗い、清掃状態、段差などを確認します。
物件によってはトイレの移動に大きな費用がかかるため、契約前の現地調査が重要です。
⑨ スタッフスペース
スタッフが休憩、着替え、食事、事務作業などを行う場所も必要です。
店舗面積が限られる場合は、収納や事務スペースと兼用する方法があります。
ただし、スタッフの荷物や食事が、お客様から見える場所や衛生管理上適切でない場所に置かれないように計画します。
働きやすさは、採用やスタッフの定着にも関係するため、客席だけでなくバックヤードも大切です。
給排水から考えるレイアウト
美容室のレイアウトは、希望する位置に設備を置くだけでは完成しません。
シャンプー台、シンク、手洗い、洗濯機などには給排水が必要です。
既存の排水位置から遠くなるほど、配管の延長や床上げが必要になる可能性があります。
確認する項目は次のとおりです。
既存給排水管の位置
配管を通せる床下の高さ
排水勾配
シャンプー台の台数
給湯器の容量
漏水対策
メンテナンス方法
株式会社賽では、希望する内装レイアウトと給排水工事を同時に確認し、見た目と施工条件の両方から配置を検討します。
電気容量とコンセントから考えるレイアウト
セット面では、ドライヤーやヘアアイロンなどを使用します。
複数のセット面で同時に機器を使用する場合、コンセントの数だけでなく、回路と物件全体の電気容量を確認しなければなりません。
セット面ごとのコンセント
ドライヤーの同時使用数
美容機器
洗濯機・乾燥機
給湯設備
空調
照明
レジ・パソコン
看板
延長コードへ頼らず、安全で使いやすい位置にコンセントを設けることが重要です。
美容室の照明計画
美容室の照明には、空間を演出する役割と、施術を正確に行う役割があります。
セット面では、髪色や肌色が確認しやすく、顔に強い影が出にくい照明が必要です。
一方、シャンプースペースでは、明るさを抑えて落ち着いた雰囲気をつくることもできます。
確認したいポイント
髪色が自然に見えるか
顔に影が出にくいか
ミラーへ光源が映り込みすぎないか
スタッフの手元が見やすいか
カラー確認に必要な明るさがあるか
受付や商品棚を印象的に見せられるか
店外から見た店舗の雰囲気に合っているか
株式会社賽では、内装デザインとあわせて、セット面の位置、ミラー、照明器具、コンセントをまとめて計画できます。
空調・換気設備から考えるレイアウト
美容室では、ドライヤー、照明、人の体温などによって店内に熱が発生します。
また、カラー剤やパーマ剤などを使用するため、換気も重要です。
間仕切りや個室を増やすと、場所によって空調が届きにくくなる場合があります。
個室・半個室を設ける場合は、デザインだけでなく、空気の流れ、換気、照明、消防設備なども確認しましょう。
坪数別に考える美容室レイアウト
10坪前後の小規模美容室
一人または少人数で営業する美容室に向いています。
受付と会計をコンパクトにまとめる
壁面型のセット面を活用する
シャンプー台を給排水位置に近づける
収納を造作家具にまとめる
待合スペースを必要以上に広くしない
スタッフの移動を短くする
限られた面積では、席数を増やすより、一人で効率よく営業できる配置を優先します。

15坪前後の美容室
セット面、シャンプー台、待合、収納を比較的バランスよく配置できます。
セット面とシャンプースペースを緩やかに分ける
薬剤スペースを中央付近に配置する
受付から店内を見渡せるようにする
お客様とスタッフの動線を整理する
将来的な増席も検討する

20坪以上の美容室
スタッフ数や席数を増やしやすく、個室や店販スペースも検討できます。
ただし、面積が広くなるほど移動距離が長くなる可能性があります。
作業スペースを一か所へ集めすぎない
シャンプー台への移動距離を確認する
タオル・薬剤収納を使用場所ごとに設ける
スタッフ同士の動線がぶつからないようにする
空調・照明の届き方を確認する
店舗が広い場合も、単純に設備を離して配置するのではなく、施術の流れを基準に考えます。

個室・半個室型美容室の注意点
プライバシーを重視した美容室では、個室・半個室型のレイアウトが選ばれています。
独立性を高められる一方で、次の点に注意が必要です。
スタッフから店内の状況を確認できるか
空調・換気が各席へ届くか
照明の明るさを確保できるか
消防設備に問題がないか
お客様の案内や清掃がしやすいか
必要な作業スペースがあるか
保健所の構造設備基準に対応できるか
仕切りの高さや形状は、圧迫感や空調効率にも影響します。
完全に壁で囲う以外にも、視線を調整する間仕切りや家具を使用する方法があります。
美容室レイアウトで起こりやすい失敗
セット面を増やしすぎる
席数に対してスタッフやシャンプー台が不足すると、施術が滞る可能性があります。
シャンプー台をデザインだけで配置する
給排水位置から離れることで、床上げや配管延長が必要となり、工事費が増える場合があります。
収納が足りない
営業開始後にワゴンや棚を追加すると、通路が狭くなり、内装の統一感も崩れやすくなります。
コンセントの位置が合っていない
コードが通路を横切ったり、延長コードが必要になったりすると、安全性と作業性に影響します。
待合や受付を大きくしすぎる
限られた店舗面積では、施術・収納スペースとのバランスが重要です。
スタッフ動線を確認していない
平面図上では収まっていても、営業中にスタッフ同士がぶつかることがあります。
株式会社賽が美容室の設計前に確認すること
株式会社賽では、見た目の希望だけでなく、実際の営業方法を確認してレイアウトを検討します。
店舗面積・形状
スタッフ人数
セット面の希望数
シャンプー台の希望数
施術メニュー
一日の想定客数
お客様とスタッフの動線
給排水位置
給湯器の容量
電気容量
空調・換気設備
必要な収納量
保健所の構造設備基準
開業予算
オープン予定時期
将来の増席・採用計画
物件、営業方法、設備、予算をまとめて確認することで、完成後に使いやすい美容室をご提案します。
美容室の内装・設備工事は株式会社賽へ
株式会社賽では、美容室の物件確認、レイアウト、内装デザイン、設備施工まで一括して対応しています。
対応できる主な内容
物件探し、契約前の現地調査
店舗レイアウト・内装デザイン
セット面・ミラーの設置
シャンプースペースの設計・施工
受付カウンター・収納の造作
給排水・給湯工事
電気・コンセント工事
照明計画・照明工事
空調・換気設備工事
トイレ・手洗い設備工事
床・壁・天井工事
看板・サイン工事
居抜き美容室の改装
開業後の修理・設備対応
内装、給排水、電気、照明、空調を別々に考えるのではなく、一つのレイアウトの中で調整できることが株式会社賽の強みです。
大阪を拠点に全国対応
株式会社賽は大阪を拠点とし、関西だけでなく、東京・神奈川を含む全国の店舗内装工事に対応しています。
使いやすさから美容室のレイアウトを考えましょう
美容室のレイアウトは、セット面やシャンプー台を図面に収めるだけでは完成しません。
お客様の移動
スタッフの作業動線
給排水・給湯
電気・コンセント
照明
空調・換気
収納
保健所の構造設備基準
将来のスタッフ数
これらをまとめて計画することが重要です。
見た目と使いやすさを両立させるためには、物件契約前から内装・設備工事の専門家へ相談することをおすすめします。
美容室の開業や改装をご検討の方は、株式会社賽まで物件資料や図面をお送りください。
物件の条件、営業方法、ご予算を確認し、開業後も使いやすい美容室づくりをご提案します。
よくあるご質問
Q. 物件契約前でもレイアウトを相談できますか?
はい。物件資料や平面図をもとに、希望するセット面・シャンプー台を配置できるか確認します。正確な判断には現地調査が必要になる場合があります。
Q. 小さな美容室のレイアウトにも対応できますか?
はい。一人または少人数で営業する美容室についても、動線、収納、設備を整理し、限られた面積を活用したレイアウトをご提案します。
Q. 個室・半個室型の美容室もつくれますか?
はい。プライバシーだけでなく、空調、換気、照明、消防、保健所基準などを確認しながら計画します。
Q. シャンプー台の位置は自由に決められますか?
給排水管の位置、床の構造、排水勾配などによって設置可能な位置や工事費が変わります。現地調査後に適切な配置をご提案します。
Q. 給排水や電気工事もまとめて依頼できますか?
はい。内装工事に加えて、給排水、給湯、電気、照明、空調などの設備工事もまとめて対応しています。
Q. 保健所へ提出する図面も相談できますか?
店舗の平面図や設備配置など、施工・開設届に関連する図面作成をサポートします。施設基準や必要書類の最終確認は、店舗所在地を管轄する保健所へ行います。
Q. 大阪以外の美容室も依頼できますか?
はい。株式会社賽では、大阪を拠点に全国の店舗内装・設備工事へ対応しています。所在地、工事内容、開業時期を確認したうえで対応方法をご案内します。
※美容所の構造設備基準は、所在地や自治体の条例などによって異なります。本記事は一般的なレイアウト・設備計画を紹介するものであり、検査確認を保証するものではありません。実際の設計・開設については、店舗所在地を管轄する保健所などへご確認ください。
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